12月20日の振り返りの会報告

明けましておめでとう御座います。
2021年、最初のブログは、
12月に行われた振り返りの会の報告からです。

 

12月20日のおとあそび工房は、通常のWSでなく、

2019年の公演の第五回振り返りの会を行ないました。

 

 

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振り返りの会は、第二回公演の終了後に第一回が開催され、

今回で5回目。

いつもは、公演終了から23ヶ月後に開催していましたが、

今回は、事情により、公演から約1年後。

満を持しての開催となりました。

 

午前の部は、

第六回、おとあそび工房公演「おとあそび見本市」

の映像を全編通して視聴。

 

 

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参加されていた皆は、映像を見ながら、

一年前の舞台を、しみじみと感慨にふけると同時に、

舞台当時の印象と、一年間熟成された思い、

そして、場面を切り取った映像としての印象が交錯し、

皆、それぞれ、様々な思いを抱いていたようでした。

 

会場を移し、午後の部。

「おとあそび工房について」

まず、鎌田さんからの感想。

 

参加してくれたお客さんで、最初はやりたいことをしているのが、

時間が経つに連れて、周りの反応や音を感じだし、

徐々に会場全体の波へと変化していく。

見ているお客さんは長く感じるかもしれないが、

そこで起きていることは、すごく大きなことで、面白いことだと、

その印象がクローズアップされて語られた。

 

 

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その後、沼田さんから「おとあそび工房」の説明があり、

ゲストで、公演にも参加された、ほんまなほさんの感想。

 

 

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前回の公演に比べて、今回の公演では、

観ている人が慣れてきていると感じられて、

これから、年一回のイベントに参加しに来られる人を、どう作っていくのか?

という宿題を出された。

公演の二部からワークショップ形式となった舞台について、

どういうルールで遊んでいるのかが、分かった方がオープンな場になるし、

抜ける権利も保証されている場所は、安心する。

という感想を頂きました。

 

 

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「表現と対話についてのセッション」では、

ゲストの樅山(モミヤマ)智子さんの講演。

 

まずは感想を頂く。

いっぱい時間を過ごしてきたんだろうなという蓄積を
開こうとする試みだと感じられた。

その開いた場所が安全に一緒に居られるには、時間をかける必要がある。

信頼を築いてきて、安心できる人達がいる。

その結果として出てきたものだと感じられる。と。

 

 

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ワークショップ形式の二部については、

コンサートや舞台のプログラムではなく、遊びのメニューを出しているので、

アーティストの自己表現の道具ではないなと思った。

一緒に遊んだ方が楽しいけど、
遊びたいと思える、飽きたら止める、やりたい時はやる、のが自由で、

いろんな人が自由にあそびに参加できる場を作るのは難しいことだなと思う。

どこの音楽を聴くのか、表現を観るのかが、

観客に委ねられているところが素敵で、

聞き方、観方を鍛えることになる。

一緒に時間を過ごすということが、どういうことなのかを、

根本的に問いかける機能がある活動だと思った。

と、淡々とした口調で、熱い感想を語ってもらえました。

 

 

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樅山さんご本人の活動紹介がありましたが、

これは、おとあそび工房の活動報告のブログなので、

現場に居た人だけの楽しみにさせて頂いて、

ご興味のある方は、樅山さんのイベントに直接参加してみて下さい。

樅山さんは、「音楽の根本は生態学的」(生態学エコロジー=生きているもの同士の関係、生きているものと、その環境との関係を究明する学問)と、捉えられていて、

音楽は、関係性の中にあって、

その関係性をより理解するためにあると考えて、

観客が海で、海に対して演奏する音楽

などの作曲やパフォーマンスを行っているそうです。

 

 

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音の作り方や、パフォーマンスの方法は違うのでしょうが、

おとあそび工房でも、人と人だけでなく、

時、場所、会場の条件や、社会との関わりが、

要素として大きく影響するので、

関係性”という部分で、おとあそび工房との共通性を見られたのでしょう。

 

「おとあそびトーク

ほんまさんから受け取った布ボールを(持っている人が発言の主役)回しながら、一人一人、映像を見た後の舞台の感想を述べて行く。

 

 

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出演していた人は、反省点や、自身の課題を見つけている感想が多かったように思うが、

ゲストの樅山さんの話の流れも有ったからか、皆、試行錯誤しながら関係性を作り、安心を得て、そこから出てくるものを待ち、それが面白くて楽しくて参加している、というその”思い”を熱く感じられた。

 

 

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今回、の振り返りの会は、

コロナの影響もあって、あまり宣伝もできませんでした。

その結果、関係者以外の方の参加が少なくなってしまいましたが、

公演と振り返りの会は、福祉や教育関係の人はもちろん、様々な人に、

おとあそび工房の活動を知ってもらい、あそびに参加して、

与えられる楽しさではなく、人間の本能的な楽しさを味わってもらいたいなと、

個人的には感じられた振り返りの会でした。

 

 

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次回、おとあそび工房、今年初のワークショップは、

1月24日(日)住之江公民館ですよ。

 

 

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鎌田さん、ほんまさん、樅山さん、私が受け取った、それぞれの方の感想として書きました。感想の真意が違っていたら申し訳ありません。

 

文章:白藤